
夏場に増える腰のトラブルのひとつが、エアコンによる冷えから起こる急性腰痛、いわゆる“ぎっくり腰”です。冷房の効いた部屋で長時間過ごすと、腰やお尻周りの筋肉や血管が冷やされ、血流が悪化します。その結果、筋肉が硬くなり、ちょっとした動作でも腰に強い負担がかかりやすくなります。
例えば、イスから立ち上がる瞬間や、物を持ち上げようとしたときなど、日常の何気ない動作が引き金となって激しい痛みに襲われることがあります。また、冷えと同時に運動不足や長時間同じ姿勢が続くと、さらにリスクは高まります。
ぎっくり腰と感じたら、まずやるべきこと
ぎっくり腰は正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、重い物を持ち上げたときや、前かがみ・立ち上がりなどの何気ない動作で突然腰に強い痛みが走る状態です。もし「ぎっくり腰かも」と感じたら、まずは無理に動かさず安静を保つことが大切です。
発症から48時間程度は炎症が強く出やすいため、温めずに冷やすのが基本。保冷剤や冷たいタオルを腰にあて、1回15〜20分を目安に数回繰り返しましょう。ただし冷やしすぎは血流を妨げるため注意が必要です。
痛みが少し落ち着いたら、必要以上に寝たきりにならず、短時間の歩行など軽い動きで筋肉のこわばりを防ぎます。長期の安静はかえって回復を遅らせることがあります。
また、自己判断で無理なストレッチやマッサージを行うと悪化することもあります。発症直後は整骨院や医療機関で状態を確認し、適切な施術と日常生活のアドバイスを受けることが早期回復のポイントです。
予防には、冷房の風が直接腰に当たらないようにする、ひざ掛けや腹巻きで腰を温める、軽くストレッチをして筋肉を柔らかく保つことが有効です。すでにぎっくり腰になってしまった場合は、無理に動かさず安静を保ち、炎症が落ち着くまでは冷やし、その後は温めて血流を促します。
「少し休めば治る」と放置せず、早めに専門家へご相談ください。
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