
「手首が痛い…」「赤ちゃんを抱っこするたびにズキッとくる」
そんな悩みを抱える産後・育児中のママ、多いのではないでしょうか?
多くの方が「腱鞘炎かな?」と思って対処していますが、実は**「CM関節炎(母指CM関節症)」**の可能性もあるのです。
この2つは症状が似ているため、見逃されやすく、対処法を間違えてしまうことも…!
この記事では、CM関節炎と腱鞘炎の違い、原因、セルフチェック、治療法、そして産後ママが注意すべきポイントについて、詳しく解説します。
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✅ そもそも腱鞘炎とは?
腱鞘炎(けんしょうえん)とは、腱とそれを包む腱鞘がこすれて炎症を起こす疾患です。手首や指の使い過ぎによって起こります。
特に産後のママは、赤ちゃんの抱っこや授乳、オムツ替えで親指や手首に過剰な負担がかかりやすいため、腱鞘炎になりやすいのです。
🔍 腱鞘炎の主な症状
• 親指側の手首が痛い
• 動かすとズキッとした痛みが走る
• 朝方に痛みが強くなる
• 指や手首がこわばる
これらの症状が出ると、多くの方が腱鞘炎と診断されます。
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✅ 実は違う!?「CM関節炎」とは
**CM関節炎(母指CM関節症)とは、親指の付け根にあるCM関節(母指の付け根の関節)**に炎症が起きる疾患です。
この関節は、親指を広げたりつまんだりする動作でよく使われます。特に産後ママは、赤ちゃんの頭を支えたり、細かい作業を繰り返したりする中でこの関節を酷使してしまうのです。
🔍 CM関節炎の主な症状
• 親指の**付け根(手首ではなく、もう少し指側)**が痛い
• 物をつまんだり、瓶のフタを開けたりする時に痛い
• 長時間使うと腫れてくる
• 親指の付け根が出っ張ってくる(変形)
✅ 産後ママがCM関節炎になりやすい理由
産後のママは、ホルモンバランスの変化で関節が緩くなりやすくなっています。その状態で、毎日赤ちゃんを何度も抱っこしたり、細かい家事を繰り返したりすると、CM関節に負担が集中。
特に「親指と人差し指で赤ちゃんの頭を支える」動作は、CM関節に強いストレスをかけます。
さらに、出産や育児による疲労・睡眠不足・栄養不足も、炎症を悪化させる要因に。
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✅ 自分でできるCM関節炎のセルフチェック
以下の項目に当てはまる場合、CM関節炎の可能性があります。
☑ 親指の付け根がズキッと痛む
☑ つまむ・ひねる動作で痛みが強くなる
☑ 手首より少し上の「出っ張った部分」が腫れている
☑ 親指の付け根を押すと痛い
☑ 長時間使うと親指の付け根がジンジンする
心当たりがあれば、整形外科やリハビリ専門施設に相談しましょう。
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✅ CM関節炎の治療法と対処法
1. 安静と動作の見直し
育児中でも、できる範囲で負担の少ない動作を意識しましょう。
• 抱っこは、手のひら全体で支えるように
• 哺乳瓶や家事は、リストラップ(手首サポーター)を活用
• 無理な動作はパートナーや家族に頼る
2. サポーター・装具の使用
親指の動きを制限するCM関節用サポーターは、関節への負担を減らして痛みを和らげる効果があります。
ドラッグストアでも購入可能ですが、症状に合ったものを選ぶには、医療機関での相談が安心です。
3. リハビリ・ストレッチ
手の専門リハビリでは、親指の使い方の見直しやストレッチ、筋力強化などを行います。
悪化を防ぐだけでなく、正しい使い方を身に付けて再発を予防するのが目的です。
4. 注射や手術(重度の場合)
• ステロイド注射によって炎症を抑える方法もあります。
• 症状が重く、日常生活に支障がある場合には、手術による治療も検討されます。
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✅ 放置はNG!CM関節炎が進行するとどうなる?
CM関節炎は、進行すると関節の変形や可動域の制限が起こります。
変形してしまうと、手術が必要になるケースもあります。
「そのうち治るだろう」「子育てが落ち着いたら…」と放置せず、早期発見・早期対応が大切です。
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✅ 手首の痛みは自己判断せず、専門家に相談を
腱鞘炎と思っていたら、実はCM関節炎だった…というケースは少なくありません。
正しい診断と適切なケアが、育児を少しでも楽に、快適にしてくれます。
特に産後のママは、自分の体を後回しにしがちですが、ママの健康が家族の笑顔を守ります。
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✅ まとめ|CM関節炎のチェックポイント
• 親指の付け根が痛む場合は「CM関節炎」の可能性あり
• 腱鞘炎と間違えられやすいため注意
• 産後・育児中はCM関節に負担がかかりやすい
• 早期発見・早期対処が悪化防止のカギ
• 正しい装具・リハビリ・動作の見直しが重要